手術に伴うもの
- 普通の手術と同じように、インプラント手術後には術部が腫れることがあります。しかし、痛みはあまりありません。まれに、内出血が起こることもあります。
- まれに、唇や舌の知覚麻痺、骨膜炎、副鼻腔炎、隣接歯の歯髄炎・歯根膜炎などの可能性があり、国内での報告例があります。
義歯(上部構造の歯)の磨耗や破折
★当院では「5年間補償」をしています。
- 義歯は陶材(セラミック)でできており、きわめて硬いものや石などをかむと割れます。
- インプラントはネジ構造なので、義歯を固定する小ネジのゆるみや破折の可能性もあります。
通常のネジの緩みは、定期健診でチェックするので問題となることはありません。 - 時間の経過とともに、義歯や歯肉色が変色する可能性があります。
インプラント体の破折、脱落
★当院では「5年間補償」をしています。
- 過度の力が加わったり、インプラント周囲の炎症が続いたりすると、インプラント体が破折したり、骨とインプラント体の結合が失われて脱落したりします。
- 特に歯ぎしりの強い患者さんでは、これを防止するために、マウスピース(ナイトガード)を装着してもらいます。
- 破折したインプラントは通常は除去し、可能であれば、再度インプラント植立手術を行います。
インプラントが骨と結合しない場合
- 当院における治療成績は世界的水準以上に達しており、決して低いものではありません。
しかし、骨結合型インプラントの生着率は100%ではありません。
特に、下あごに比べて上あごは、やや成績が下がります。
もし、残念なことにインプラントが骨と結合しない場合は、一定の治癒期間をおいて、再手術を行う場合もあります。
その他(喫煙の影響)
- 喫煙と骨結合型インプラントの予後については多数の報告があります。
- 喫煙者と非喫煙者を比較したMoyらの報告では、540人の患者のうち、インプラントの失敗率は喫煙者で11.28%、非喫煙者で4.76%、喫煙者の失敗率は2~3倍となっています。
- 特に上あごのインプラントの場合、煙が直接刺激になるだけでなく、鼻腔や副鼻腔からも骨や粘膜に悪影響を与えます。
- 当院では、インプラント治療を希望される場合、禁煙もしくは節煙(少なくとも手術1週間前から、術後8週間の禁煙)を指導させていただいております。